信用情報は自力で回復できない!ブラックの解消にかかる期間とは

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ブラックから回復する期間

記事の監修者

柴沼 直美 1級FP、CFP 証券アナリスト 証券外務員1種 TOEIC940、英検1級

大学卒業後保険会社勤務後、MBA修得。帰国後外資系金融機関にて株式運用に従事。出産を機にFP個別相談・執筆等で活動。2017年日本FP協会広報スタッフ。

>>Finacial Planner 柴沼 直美

記事の監修者

小林 恵 日本FP協会認定ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、貸金業務取扱主任者

福井県出身。関西学院大学社会学部卒。東京で情報通信関連の会社に勤務の後、2012年に郷里の福井にUターン。地方移住・教育資金・住宅購入などのセミナー講師、原稿執筆、ライフプラン作成支援を、対面・オンライン両方で行っている。WEBサイト:『福井のFP 小林恵』

長期の延滞などで傷ついてしまった信用情報を回復させるには、どうするべきなのか気になる方も多いのではないでしょうか。

結論から申し上げますと、信用情報を自力で回復させる方法はなく、時間で解決していくことになります。

今回は、回復するまでの具体的な期間や、自分の信用情報を確認するための方法についても解説していきます。

なぜ自力で信用情報を回復させることができないのか

信用情報は改ざんできない

前提として、信用情報というものは、金融機関が個人の信用を確かめるための重要な判断材料です。

ここで言う「信用」とは、貸付金を確実に返済してくれるかどうか、ということです。

信用情報には、クレジットカードやカードローンなどの取引履歴が記録されているので、それを見れば「信用の有無」について判断できます。

しかし、もし信用情報を自由に改ざんすることができたら、正確な情報が金融機関に伝わらなくなり、「信用できるかどうかの判断材料」として信頼性が無くなってしまいます。

そのため、信用情報というのは個人で変えられないようになっているのです。

最低でも5年経たないと回復しない

信用情報が回復するまで最低でも5年はかかります。

「5年」というのは、信用情報機関からブラックの原因となる情報が無くなるまでの期間です。

なぜ、5年なのか?明確な理由は明かされていませんが、「金融機関が顧客の信用について判断するためには、過去一定期間のデータが必要になるから」だと考えられます。

その「一定期間」というのが、5年間というわけです。

ここで気をつけていただきたいのは、ブラック化してからではなく、契約が終了してから5年で信頼情報が回復するという点です。

ブラックの期間

つまり、ブラックの原因となるトラブルが解決しないままだと、いつまでたってもブラックから抜け出すことはできないということです。

3つの信用情報機関で信用情報は管理されている

日本には3つの信用情報機関があり、金融機関はいずれかに加盟することで、顧客の信用情報を確認できるようになっています。

3つの信用情報機関

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)

    クレジット会社、携帯電話会社、保証会社、銀行など多種多様の金融機関が加盟している

  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)

    消費者金融会社、クレジット会社、保証会社など、与信事業を営む幅広い事業者が加盟している

  • 全国銀行個人信用センター(JBA)

    銀行、信用組合、農協などが加盟している

これらの信用情報機関では、加盟する会社から顧客データが登録されていて、その情報を管理、提供することで信用商品の取引を支える機関となっているのです。

信用情報機関の役割

信用情報を回復させるには、この3つの機関からブラックの原因となる情報を完全になくすことが必要となります。

例えば、CICから事故情報がなくなったけど、KSCには残っているといった場合は、まだブラックから抜け出せていないということになります。

事故情報は信用情報機関によって登録期間が変わる

信用情報のブラック化の原因となる情報の事を、事故情報といいます。

また、事故情報は信用情報機関によって登録期間が変わります。

以下の表は、事故情報として扱われる情報と、その登録期間をまとめたものとなります。

事故情報内容登録期間
返済の延滞61日以上の延滞CIC :契約継続中の期間、および契約終了後5年以内

JICC:契約継続中の期間、および契約終了後5年以内

KSC :契約期間中、および契約終了日(完済していない場合は完済日)から5年を超えない期間
任意整理現在の支払いよりも負担を軽くするために、貸金業者やクレジットカード会社と利息のカットや分割回数について交渉することCIC :契約期間中および、契約終了後5年以内

JICC:契約継続中の期間、および契約終了後5年以内

KSC:任意整理の登録なし
自己破産借金の返済ができなくなってしまったときに、裁判所に申し立てをして「免責許可」をもらい、借金の返済を免除してもらう手続きCIC :契約期間中、および契約終了後5年以内

JICC:契約継続中の期間、および契約終了後5年以内

KSC:破産手続開始決定日から10年を超えない期間

監修者コメント

小林 恵 日本FP協会認定ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、貸金業務取扱主任者

「奨学金」の返還の延滞にも注意!

金融機関からの借金だけでなく、日本学生支援機構の貸与型奨学金を3カ月以上延滞した場合でも、信用情報期間に情報が登録され「ブラック化」となります。 災害、傷病、経済困難、失業などの事情により奨学金の返還(返済)返還が困難になるようでしたら、割賦金額の減額や返還期限の猶予を願い出ることができます。早めに日本学生支援機構に相談しましょう。

【キャッシングコラム】信用情報に問題があるとローン審査に通らない

編集者

よく信用情報に問題があると他のローン審査も通らないと言われますが、実際のところどうなのでしょうか?

フタバ株式会社 貸付担当

少なくともキャッシングでは、信用情報に問題があると審査通過は難しいですね。特に直近で何らかの金融事故を起こしてらっしゃる方は、ほぼ間違いなく審査に落ちてしまいます。

編集者

信用情報に問題があった場合でも、なんとかお金借りる方法はないのでしょうか?

フタバ株式会社 貸付担当

各金融期間さんの経営方針にもよりますが、過去に金融事故を起こしていても今は解消し、返済余地があると判断されれば融資を行う場合もあります。ただ、原則は難しい、とだけご認識ください。

「信用情報を確認すれば「あと何年待てばいいのか」がわかる

自分の信用情報は、信用情報機関へ開示請求をすることで確認できます。

情報開示とは、サービスを利用している会社との契約内容や支払い状況等の信用情報を確認できる制度となります。

明確に「自分の事故情報があと何年でなくなるのか」を知るには、開示請求をすることが一番です。

信用情報の確認方法

ここからは、信用情報を確認する方法について説明します。

信用情報機関によって、開示請求の申込み手順や手数料の支払い方法などが異なるため、事前に確認をしておきましょう。

また、開示請求をする際は必ず本人確認書類を2点用意する必要がありますので、事前に用意しておいてください。

本人確認書類となるもの

  • 運転免許書

  • パスポート

  • 在留カード

  • マイナンバーカード

  • 住民基本台帳カード(写真付)

  • 障がい者手帳

  • 保険証

  • 住民票(発行日から3ヵ月以内)

  • 印鑑登録証明書(発行日から3ヵ月以内)

  • 年金手帳

  • 戸籍謄本または戸籍抄本(発行日から3ヵ月以内)

CICで開示請求する手順

CICではインターネット、郵送、窓口から開示請求をすることができます。

この3つの方法のなかで、最も手軽に行えるのがインターネットからの申込みで、お手持ちのスマートフォンやパソコンから簡単に行うことができます。

インターネットでの開示請求の手順は以下の通りです。

  1. ご利用環境・クレジットカードの確認

    ご利用環境でのインターネット開示が可能か、およびクレジットカードが使用可能かをご確認ください。利用環境について詳しく知りたい方はこちらの公式ページを参照してください

  2. 受付番号の取得

    クレジット契約で利用した電話番号から指定の電話番号におかけし、受付番号を取得します。(取得した番号は1時間有効)

  3. お客様情報の入力

    「スマートフォンでの開示を行なう」というボタンを押し、取得した受付番号を入力してください。この際に、使用したカードの番号も入力する必要があります。

  4. 信用情報の開示

    以上の手続きを行なうと、信用情報の開示ができます。パスワードを入力して信用情報を開示しましょう。

申込みの受付時間は土日問わず、8時から21時45分までとなっています。

また、開示するにあたって手数料として1,000円かかり、支払い方法はクレジットカードで一括払いのみとなっています。

CICの信用情報開示報告書を確認する際は、入金状況の欄を確認しましょう。

表示内容
請求どおり(もしくは請求額以上)の入金があった
P請求額の一部が入金された
Rお客様以外から入金があった
Aお客様の事情で、お約束の日に入金がなかった(未入金)
Bお客様の事情とは無関係の理由で入金がなかった
C入金されていないが、その原因が分からない
請求もなく入金もなかった
空欄クレジットカード会社から情報の更新がなかった

この入金状況が悪いと、返済状況の欄に異動と記載されます。

異動と記載されていることは、ブラックであるということです。

各金融期間によって、明確な基準は決まっていませんが、A・B・Cといった返済の遅延に関する情報があると異動となってしまう確率が高くなります。

JICCに開示請求する手順

JICCではスマートフォン、郵送、窓口から開示請求をすることができます。

現在は、スマートフォンによる開示手続きが主流となっています。

スマートフォンから開示請求する手順は以下の通りです。

  1. 開示アプリをダウンロード

    まずは専用アプリをダウンロードします。利用規約を確認した後、メールアドレスを送信してJICCから発行されるパスワードを入手します。
    開示アプリはJICCの公式サイトから簡単にダウンロードすることができます。

  2. 申込内容の入力と送信

    JICCから発行されたパスワードと申込内容を入力します。運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、戸籍謄本などの本人確認書類とご自身の顔写真を送ります。

  3. 手数料の支払い方法を選択

    開示手数料は1,000円となっており、クレジットカード、ATM、コンビニ、オンラインバイキングの中から支払い方法を選択します。

  4. 申込み内容の確認と、開示結果の郵送

    手数料の支払いが完了した後、アプリから申込内容を確認できます。その後、開示結果が郵送される形となります。

申込みの受付は、土日を含めて、毎日午前3時〜4時までと毎月第3木曜日の午前0時から8時までを除く時間となっています。

JICCの信用情報開示報告書で見ていただきたいのが、異動参考情報です。

異動参考情報には、以下のような情報が記載されます

情報内容
延滞、元金延滞、利息延滞入金予定日よりも3ヶ月以上過ぎた滞納の情報
債権回収法的手続きによって、強制回収、支払いの催促などを行った情報
債務整理利息の免除を受け、元金のみの返済、又は支払いの減額などを行った情報
破産申立、民事再生法的手続きを行った情報
保証履行保証会社が、代わりに弁済を行った情報
保証契約弁済契約した会社が、保証会社より弁済を受けた情報
連帯保証人弁済連帯保証人となった人が契約者に変わり弁済を行った情報
カード強制解約連帯保証人となった人が契約者に変わり弁済を行った情報

これらの情報が異動参考情報に載っている期間は、ブラックとして扱われることとなってしまいます。

KSCに開示請求する手順

KSCでの開示請求は郵送のみの受付となっており、インターネットや窓口から申込むことはできません。

郵送から開示請求する手順は以下の通りです。

  1. 必要書類を用意

    登録情報開示申込書、手数料、本人確認書類(2種類)の3点です。まずはこれらを用意しましょう。
    登録情報開示申込書はKSCの公式サイトからダウンロードしたり、コンビニからプリントアウトすることで用意することができます。

  2. 郵送

    必要書類を入れた封筒を郵送します。開示報告書は原則として本人限定受取郵便で郵送されますが、希望により簡易書留への変更も可能となります。また、返信用封筒は不要となります。

手数料を用意するために、1,000円分の定額小為替証書を発行するか、コンビニで本人開示手続き利用券を購入することが必要となります。

本人開示手続き利用券はセブンイレブンだと1,124円、ローソンやファミリマートで発行すると1,200円となり、払う金額が少し変わります。

KSCの信用情報開示報告書で見ていただきたいのは、入金区分の部分です。

入金区分の見方は以下の通りです。

表示内容
請求された金額またはそれ以上の入金された
請求金額の一部を入金された
請求額の入金がなかった
P事情により入金がなかった
請求がないが入金はあった

△、✖の記号が並んでいると、延滞歴があるということになります。

返済区分の欄が延滞となっている場合は、ブラックの状態であるといえます。

ブラックの時に気をつけること

ブラック期間の注意点

ブラックの期間に間違った事をしてしまうと、いつまでたっても信用情報が回復しなかったり、今以上に状況が悪化したりする恐れがあります。

ここからはブラックのときに、気をつけていただきたい点について解説をしていきます。

滞納を続けない

今滞納しているお金があれば、なるべく早く清算しましょう。

利用しているサービスの滞納分を完済して、契約を終了させない限り、事故情報は消えないため、ブラックからずっと抜け出すことができなくなってしまいます。

クレジットやローンに申込みしても審査落ちてしまう

ブラックの状態で、クレジットカードやローンサービスに申込みをしても、審査に落ちてしまいます。

また、申込み情報は信用情報機関に6か月間載せられてしまいます。

短期間で複数のサービスに申込みをした履歴があることは、信用情報をさらに傷つけてしまうことに繋がります。

信用情報が回復するまで大人しく待って、信用情報機関に事故情報が無くなったことを確認してから、申込みをするようにしましょう。

返済に困っている場合は弁護士に相談しましょう

「毎月の返済額が大きくて払えない」「自力で全ての滞納分を返済するのは難しい」このような状況なのであれば、すぐに弁護士に相談をしましょう。

借金を返済するのが難しい方のために、債務整理という手段があります。

債務整理とは、借金を減額したり、支払いに猶予を持たせたりすることにより、返済負担を法的に軽減するための手続きのことです。

具体的には以下の方法があります。

債務整理の種類

  • 任意整理

    債務者と債権者が話し合って返済額の軽減等を行う方法

  • 特定調停

    裁判所を交えて返済条件の緩和や減額等を話し合う方法

  • 個人再生

    裁判所の許可を得て借金を5分の1〜10分の1程度に減額し、原則3年で返済する方法

  • 自己破産

    裁判所の許可を得て、資産と債務を全てゼロにする方法

弁護士に相談することで、自分に合った債務整理を見つけることができます。

今の状況から早く抜け出すためにも、まずはお近くの弁護士事務所に無料相談をしてみましょう。

信用情報に関するよくある質問

  • 信用情報に記録されるのはどんな情報ですか?

    主に「申込履歴」「滞納履歴」「債務整理」といった情報が記録されます。
    過去10年以内に利用料金を滞納したり、債務整理をしたりした場合は、信用情報に記録がある可能性があります。信用情報機関に開示請求をして確かめましょう。

  • 信用情報の開示には料金がかかりますか?

    照会元や開示方法によって料金は異なります。
    例えば、CICの場合は開示方法で料金が違います。インターネット照会なら手数料が1,000円ですが、窓口に直接出向いた場合は500円です。

  • 代理で信用情報の開示請求はできますか?

    法定代理人の開示申込手続きができるのは、親権者か後見人の方に限られます。
    その場合、「信用情報開示申込書(法定代理人用)」「法定代理人の本人確認書類 2 点」「法定代理人であることが確認できる証明書類」「開示手数料」が必要となります。

まとめ

信用情報は自力で回復させることはできず、時間で解決していくものです。

また、信用情報の回復には最低5年かかることも説明しました。

もしブラックになっていると感じているのであれば、現在の信用情報を知るために、信用情報機関へ開示請求をしましょう。

開示請求をすれば、明確に「自分の事故情報があと何年でなくなるのか」知ることができます。

現在滞納しているお金は、なるべく早く清算をしましょう。

利用しているサービスの滞納分を完済して、契約を終了させない限り、事故情報は消えないからです。

自分の力で返済するのが難しいと感じたら、弁護士に相談して、今できる最良の方法を見つけることが大切です。

監修者コメント

柴沼 直美 1級FP、CFP 証券アナリスト 証券外務員1種 TOEIC940、英検1級

借入をするときの決まり文句である「無理のない返済計画」の本当の意味は「ブラック化を避けること」です。

よく「無理のない返済計画を!」「借り過ぎに注意しましょう」と謳っていますが、返済が滞ってしまうと、信用情報がブラック化し、将来的な借入が難しくなるという深い教訓をこめた意味が示されています。一度ブラック化してしまうと、信用情報を回復するまでに借入が難しくなり想像以上に不便になることを忘れないようにしてください。

記事の編集責任者 小野原 慎也 Onohara Shinya

高校卒業後、様々な業界を経てポート株式会社へ。
数多くの金融メディアで、ライターとして1,000本以上の記事を執筆。
MONEY LEAFでは「お金に関するさまざまな知識が集まる情報ポータルサイト」として、最新の比較情報や賢く利用するためのノウハウ記事を発信している。

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