信用情報機関とは?各機関の特徴と信用情報の確認方法を解説
/

本コンテンツには広告を含む場合があり、記事内には企業のホームページへの広告リンクを一部掲載しています。
これらの広告を経由して読者が企業ホームページを訪れ、成約が発生すると弊社に対して企業から紹介報酬が支払われるという収益モデルです。
記事の監修者

安部 智香 ファイナンシャルプランニング技能士2級・AFP(日本FP協会認定)・一種外務員資格
短大卒業後、準大手証券会社に勤務。証券会社在職中は、約500名のお客様の資産運用のアドバイスを担当。結婚退職後は、証券会社在職中に得た知識を活かし投資による資産形成を行った後、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。現在は個人事務所を立ち上げ、個別相談、執筆業務、マネーセミナー講師として活動中。著書に『今日から始める!誰でも「幸せなお金持ち®』がある。
「信用情報機関」とはどんな機関なのでしょうか?この信用情報機関は、個人の信用情報を管理・共有している機関を指します。
全部で3種類の機関があり、取り扱っている情報がそれぞれ異なります。また、各機関は相互に情報交換を行っているため、ひとつの機関に情報が登録されるとすべてに影響を及ぼすという特徴もあります。
本記事では、3つの信用情報機関、自分の信用情報を確認する方法を解説します。
信用情報機関とは?

信用情報機関を解説する前に、まずは「信用情報」について理解しましょう。信用情報とは、個人の信用をもとに金融機関と取引した記録・情報のことです。信用情報は具体的に下記の内容があげられます。
具体的な信用情報
本人を識別するための情報
契約に関する情報
返済に関する情報
滞納に関する情報
これら信用情報を管理・共有している機関が「信用情報機関」です。信用情報機関は各金融会社から送られてくる信用情報を収集し、その信用情報を加盟している金融機関に共有しています。
具体的には、カードローンやクレジットカードの契約時、申込者の返済能力を確認するときなどに信用情報機関が金融機関に情報を共有します。そうすることで、適正な審査を可能にしています。
つまり、各金融機関は信用情報機関が提供しているネットワークに加盟することで、自社の信用情報を提供する代わりに、多くの信用情報を受け取れるという仕組みです。
個人の信用情報を扱う3つの機関

個人の信用情報を取り扱う機関は全部で3つあります。
信用情報機関 | 取り扱う情報 |
---|---|
株式会社シー・アイ・シー(CIC) | クレジットカードや携帯料金など |
日本信用情報機構(JICC) | 消費者金融のカードローンなど |
全国銀行個人信用情報センター(JBA) | 銀行ローンや利用状況など |
上記のように、3つの信用情報機関は取り扱っている情報が異なります。しかし、それぞれが独立しているわけではなく、相互に一部情報交換を行っています。
「ローン返済を滞納した」などの事故情報に関しては、「CRIN」というネットワークによって3つの機関が共有で情報を保有しています。そのため、どれかひとつの機関で事故情報が登録されると、すべての機関に影響を及ぼしてしまいます。
なお、信用情報は個人のプライバシーに大きく関わる情報であるため、その情報は厳重に管理されています。各機関で情報が共有されているからといって、不必要に情報が提供されることもありません。
それでは、3つの信用情報機関をひとつずつみていきましょう。
株式会社シー・アイ・シー(CIC)
株式会社シー・アイ・シー(CIC)では、クレジットカードの取引履歴や携帯料金の支払状況などが登録されています。この会社には信販会社や各種ローン会社、リース会社など、主に貸金業を行う会社が加盟しています。
なお、CICは「指定信用情報機関」のひとつとして指定されています。指定信用情報機関とは、内閣総理大臣から指定を受けた信用情報機関のことです。信用情報の正確性の確保や、安全管理などの態勢を確保していることが求められます。
日本信用情報機構(JICC)
日本信用情報機構(JICC)は、主に消費者金融の利用情報などを管理しています。指定信用情報機関のひとつでもあり、消費者金融から銀行まで多くの金融業者が加盟しています。
また、JICCとCICは「FINE(Financial Information Network)」といわれる情報共有システムを有しているため、双方の間では個人の信用情報がすべて共有されています。
全国銀行個人信用情報センター(KSC)
全国銀行個人信用情報センター(KSC)は、一般社団法人全国銀行協会(全銀協)が運営しており、銀行を中心にした一部の銀行系信販会社が加盟しています。
また、銀行や信用金庫から融資を受ける場合は、借り入れに関する情報がJBAに記録されます。
ローン審査において信用情報の確認は必須

フタバ株式会社 貸付担当
カードローンや各種キャッシングの契約に際しては、信用情報の確認は必ず実施します。しかし、確認したうえでどのような判断をするかは金融機関ごとに異なります。中小消費者金融は大手とは判断基準が異なり、比較的柔軟な判断をする場合が多くなります。
自分の信用情報を確認する方法

自分の信用情報を確認したい場合は、信用情報機関に開示請求を行えます。開示請求をすることで、審査に悪影響となる記載を確認できます。なお、信用情報の確認方法は大きく分けて以下の3つです。
信用情報の確認方法
インターネット開示
郵送開示
窓口開示
現在、最も主流の確認方法は「インターネット開示」です。インターネット上で手続きがほぼすべて完了するため、あまり手間がかかりません。
なお、確認方法によって発生する開示手数料が異なるほか、運転免許証やマイナンバーカードといった本人確認書類が必要になる点にもご注意ください。必要な本人確認書類は以下のようなものがあげられます。
本人確認書類
運転免許証または運転経歴証明書
パスポート
在留カードまたは特別永住者証明書
マイナンバーカード(個人番号カード)
住民基本台帳カード(写真付き)
各種障がい者手帳
各種保険証
住民票
印鑑登録証明書
各種年金手帳
戸籍謄本または戸籍抄本
開示請求をして審査に悪影響となる情報が記載されていた場合、しばらくの間はローン審査に通りづらくなります。
信用情報に関する担当者の見解

フタバ株式会社 貸付担当者
私たち金融機関はいずれかの信用情報機関に加入しており、申込者の過去だけでなく現在の信用情報を照会し、確認しています。ご自身でも信用情報の取り寄せができるため、審査が不安な方はぜひ活用してみてください。
実際に取り寄せた信用情報
〇CIC

〇JICC

上記2つの画像は、CICとJICCから信用情報を実際に取り寄せたものです。
CIC、JICC共に申請してから、数日で結果がきたので、すぐに自分の信用情報を知ることができました。
CICの「26.返済状況」、JICCの「7.異動参考情報等」のところが空白になっており、信用情報に問題がないことが分かりました。
手数料は1,000円ほどかかりますが、手軽にできるので、自分の信用情報が気になる方は是非以下のリンクから、申請してみてください。
信用情報に関するよくある質問
- 信用情報開示の手数料はいくらですか?
照会元や開示方法によって異なります。たとえば、CICのインターネット照会の場合は、手数料が1,000円となりますが、窓口に直接出向いた場合は500円です。
- 代理で信用情報の開示請求は出来るのですか?
法定代理人の開示申込手続きができるのは、親権者および後見人となります。必要書類を用意のうえ、手続きを行ってください。必要書類は、以下のとおりです。
代理人請求で必要な書類
信用情報開示申込書(法定代理人用)
法定代理人の本人確認書類 2 点
法定代理人であることが確認できる証明書類
-
開示手数料
ゆうちょ銀行発行の 1,000 円分の定額小為替証書
まとめ
本記事では、3つの信用情報機関、自分の信用情報を確認する方法を解説しました。
信用情報を管理・共有する信用情報機関は全部で3つあり、それぞれ扱っている情報が異なります。しかし、各機関は相互に一部情報交換を行っているため、どれかひとつの機関に事故情報が登録されるとすべてに影響を与えます。
なお、自分の信用情報が気になる方は開示請求を行えます。開示された信用情報に問題がなければ、金融機関からの借り入れも問題なく行えるかと思います。例えば、カードローンなどの選択肢もあるため、借り入れを検討している方はぜひ目を向けてみてください。

記事の編集責任者 小野原 慎也
監修者コメント
安部 智香 ファイナンシャルプランニング技能士2級・AFP(日本FP協会認定)・一種外務員資格
一定期間返済が滞った場合、信用情報機関に遅延情報が登録される
信用情報機関に遅延情報が登録されると、一定期間、住宅や車のローンが組めなくなったり新しくクレジットカードの契約が出来なくなったりします。奨学金の返済の滞納や携帯電話料金の滞納なども気をつけましょう。